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2011年9月17日 16:36
Web Marketing TODAY 2011.8.30 "Successful Start-ups: 2. How to Conduct Competitive Research"より、独自に解説を加えていきながらお届けします。(*)文中、Dr. Ralph F. Wilson氏の文章は「Ralphは...」などとしており、それ以外は、私によるコメント、解説です。
Ralphは言います、主要な競合のリストを作ったら、次は競合を注意深く研究する必要がある、と。最初の質問です、「なぜこの競合はトップにいるのでしょう?」。今の段階では、SEOやPPC広告のことはまず無視しましょう。それよりも、競合がウェブサイトで顧客に対してどのようにビジネスを行っているのかを観察しましょう。どのように、顧客にプレゼンテーションしているのか、提案しているのか、を。
SEOやPPC広告の前に、ビジネスそのものを分析するという順番はとても大切です。リサーチが疎かなままサイトを立ち上げ、ビジネスを始めてしまった人は、とにかく「アクセスを増やしたい」ということに頭がいってしまうことがよくあります。しかし、売れないものは、いくらアクセスが増えても、売れないのです。既にサイトを立ち上げ、ビジネスを始めている人も、まだ戻ることはできます。ここで一度立ち止まることです。アクセスが増えればいつか売れる、という考えを捨て去りましょう。
ビジネスそのものの分析とは、結局のところ、競合の強みと弱みを分析し、自社はどこで競合と差別化をはかり、勝負するのか、ということに尽きます。繰り返し述べてきたように、
市場 = { 自社, 競合, 顧客 }
市場とは、自社と競合と顧客の集まりで、事業戦略とは、競合と差別化をはかり、顧客を自社にひきつけること、すなわち、事業戦略イコール競争戦略なのです。
Ralphは、競合の強み・弱みの見つけ方として、9つの項目をかかげました。このカテゴリに従って、サイトとサイトを比較し、リストを作り、見直いきましょう、と。
このようにRalphは9つをあげました。ここで注意が必要なのは、9項目を採点して、それが満点であればよいということではありません。あなたがこれから始めようとしているビジネスの競合は、これら9項目をどのように扱っているかを、相対的に比較をすることが重要なのです。
一般に、「差別化」の方法は、大きく分ければ、3つに集約されます。
これら全てが、満点のビジネスは無く、どこか一つが秀でて、残りが及第点であれば、十分に勝負になります。例えば、「髪を切る」というマーケットであれば、1.が1,000円カット、2.がカリスマ美容院、3.が顔なじみの街の理容室といった具合です。服であれば、1.がファストファッション(ユニクロ、シモムラなど)、2.がブランド、3.がオーダーものとなります。どれも事業として収益を上げています。
肝心なのは、すべてを満点にすることではなく、競合はどこで勝負をしていて、自社はどこで勝負をするのか、ということです。Ralphの9項目は、差別化軸をさらにウェブビジネスに特化して落とし込んだものといえるでしょう。
私があげた3つの差別化軸の中で注意が必要なのは、2.の「品質」で勝負しようという人です。「この商品は本当においしい」「こだわっている」「高品質のサービスを提供します」...。「品質」は、1.の「価格」に比べ、ユーザに伝わりづらいのです。価格は、買う前の段階でも、他社と比較をするなどして「それが安い」ことは伝わります。しかし、品質の良さは、買ってみる前には分かりません。買う前に分かるのは、「良さそうだ」というイメージだけです。
自分のやりたいことや専門性を生かして起業しようという人は、「安さ」で勝負しようというケースは少なく、「品質」に差別化軸を置こうとすることが多いです。それはそれで構いませんが、品質が良いよいということをどのように伝えるか、に集中する必要があります。自分で「品質が良い」と語るだけで、顧客に伝わるでしょうか? (マス/ソーシャル)メディアの力が必要かもしれません。顧客の声やエンドースメントが必要かもしれません。証拠(データや数値)が必要かもしれません。
項目に従って強みを分析をすれば、当然、弱みも明らかになります。Ralphは言います、競合のサイトを徹底的に調べる過程で、あるサイトが他のサイトよりも優れていることを発見するだろうと。同時に、競合がリーチし切れていないターゲットや、効果的ではないプレゼンテーションや提案を見ることになるだろう、と。そして、あなた自身がどのようにしたら、競合よりもうまく行えるかが見えてくる。この洞察こそ、独自のユニークなオンラインビジネスを形作る鍵になるのだ、と。
次回は、競合のマーケティング手法を分析します。
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